LPガスについて

 LPガスとは

LPガス(LPG)とは、「Liquefied(液化) Petroleum(石油)  Gas(ガス) =(液化石油ガス)」の略称で、油田やガス田から採掘される石油製品の一つです。
家庭で使用されているLPガスの主成分は、プロパン(C3H8)がもっとも多くなっています。このためLPガスは「プロパンガス」と言われる所以です。

LPガスの特徴

液化した状態で容器に入っている

LPガスは圧力をかけて液化した状態でLPガス容器に入っています。

一般家庭では気体(ガス)で使用しますが、普段は容器の中で液体の状態で貯蔵されています。

臭い

本来LPガスには臭いはありません。誤ってガスが漏れた時にすぐに気がつくように特有の臭いがつけてあります。このにおいの成分は、ガスが燃焼すると無臭になるので、LPガスが正しく使われている限りは臭うことはありません。

なお、容器内の残ガス量減少時には、ガス着火及び消化時に着臭剤の臭いが強く出る場合がありますが、容器下部に溜まった着臭剤の濃度が高くなるために発生するもので、安全上は特に問題ありません。

LPガスは空気より重い

気体のLPガスは空気より重いので、低い所にたまる性質があります。

もしガスがもれたら下にたまるので、扉や窓を十分に開け、特に下の方の風通しを良くしてガスを屋外に追い出してください。(この際、換気扇や照明などの電気類・コンセントの操作はしないで下さい。)

このためガス警報器は床面から30センチ以内の高さに設置されます。(都市ガスは空気より軽く、空気中では上部のほうへ拡散する性質があります。)

LPガスは高カロリー

LPガスの1m³当たりのカロリー(熱量)は約24,000 kcalとなり都市ガス(13A)の約12,000kcalの約2倍です。実際に使用している状況では、例えば同条件でやかんのお湯を沸かすと仮定したとき、都市ガスだと2倍の時間が掛るのではなくガスの量を2倍にすることでLPガス器具と同じ時間で沸かすことが出来ているのです。

LPガスは持ち運びが容易

LPガスは通常気体ですが、加圧や冷却することで、比較的容易に液化させることができます。液体になると、体積は気体の時の約250分の1に縮小されます。輸入したり、ご家庭にお届けしたりする時には、液体にして効率よく運んで、可搬性に優れたエネルギーと言え、機能性からも災害に強いエネルギーとされています。

国によるLPガスの位置付け

政府が策定する「エネルギー基本計画」(2003年10月に閣議決定)において、LPガスは天然ガスとともに「クリーンなガス体エネルギー」として位置付けられており、LPガス利用の効率化・多様化や経営の効率化の推進等が示されています。

人と環境にやさしいクリーンエネルギーLPガス

LPガスは化石エネルギー(石油・石炭・天然ガス・LPガス)の中でも天然ガスとともにCO2排出量が少なく、燃焼時の排出ガスも極めてクリーンなエネルギーです。

LPガスは災害に強いエネルギー

LPガスは1戸ごと個別に供給する「分散型エネルギー」です。 災害により供給がストップした場合でも、配管など供給設備が小規模となり安全確保の点検が短時間で済み、その場で修理することができるため迅速な復旧が可能で、都市ガスや系統電力に比べて相対的に早く復旧させることができます。

LPガスは安全で持ち運びが便利なことから、災害時でも避難所や仮設住宅へ迅速に設置することができ、供給場所を選ばない災害にも強いエネルギーです